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「毎度どうも」

黒インキ手を汚さずに補充したいティッシュは墨付万年筆の是非満開の桜よりも狂おしい向日葵が、の句思わずカップを置いて眺める「ン」のところすべってもがく黄金虫わたしに何ができたというのかバスを降り100円の文庫棚二度目ましてで「毎度どうも」風呂上がり大きな風で清涼を寒いほどだぜハッカ油効果

富士山

車の窓から見える山の樹々たちに「こんにちは」「こんにちは」と心の中で声をかけていた。 それはたいてい母方の祖母、おばあちゃまの運転する車の後部座席から、だった。わたしが子どもだった頃のはなし。 おばあちゃまは車の運転がうまかった。高速の中央道を通って富士山麓(河口湖側)にある山の家に連れて行ってもらった。途中、車窓から見える向かいの山

闇夜に光る

子どもの頃、夜ふとんにくるまってテレビを観るのが好きだった。映画やドラマをワクワクしながら観ていた。*** 父方の祖母が亡くなった。埼玉県は熊谷で、ずっと農業を支えつづけたひと。誰よりもおしゃれだったひと。 父はお別れのあいさつで「母は『がしょうき』なひとでした」と言った。 がしょうきとは、熊谷の方言で、頑固・がむしゃらを意味する。生

出勤冒険物語

せっせと手を洗う。使用済みの歯ブラシを使って、念入りに。ウイルスを洗い流すため? もちろんそれもあるが、手にべっとりと付いた黒い油を落としている。うーん、なかなか落ちない……。*** 事務所としている実家への出勤途中に、自転車の荷台に積んでいた荷物を盛大にぶちまけた。しかも、横断歩道の真ん中で。「うっわー! やっちまったー!」 すぐに自

旅に出る

6月○日 久しぶりに飛行機に乗る。楽しみにしている機内誌も座席の前のポケットには入っていない。ブランケットを頼むと「みなさまと共有になるので、現在はお渡しできないんです……」とのこと。飲み物の提供も、いまはパックのお茶をお盆の上から取るスタイルで、思うようなサービスができないことにCAさんたちもどこか歯がゆそうだ。 岩国空港からバスで